バーンナウト

このブログを定期的に見てらっしゃる方の多くには説明不要かと思いますが一応説明すると、バーンアウト(burnout)というのはドラッグレースにおいてスタート前に静止状態でタイヤを空転させて路面との摩擦熱でタイヤを暖める行為です。スタートラインの手前にはバーンナウト用のエリアがあって、ラインロックによって前輪のみブレーキをロックさせた状態でクラッチをつなぐと停止したまま高速ホイールスピンするわけです。タイヤを暖めるのはもちろんグリップ力を高めるためですね。静止状態からのヨーイドンで争うドラッグレースではスタート時にいかにタイヤを空転させずにグリップさせてスタートできるかがかなり重要ですから、プロクラスのレーサーはバーンナウトにもかなり神経を使っています。空冷VWでバーンナウトをする場合は通常2速ですが、当然高速であればあるほど摩擦熱は高まりますからパワーのあるマシンでは3速でバーンナウトすることもあります。またクルマだけではなくバイクでも同様にバーンナウトをするマシンもあります。そしてバーンナウト時にはタイヤと路面の摩擦によってもうもうと白煙が上がります。バーンナウト自体はグリップ力を高めるためのコンペティションな行為ですが、スタートエリアに立ち込める白煙とタイヤの溶ける匂いが否が応でも会場のテンションを高めることからパフォーマンス的な一面もあり、これは周回レースとは異なるドラッグレース独特のものでしょう。Coolなバーンナウトをキメたドライバーには拍手まで起こります。

・・・・と、ウンチク書くより見た方が早いですね。

 

 

で、今年ナロー&ディスクブレーキ化した時に、それと合わせてOVALにラインロックも取り付けました。付けたとなれば・・・・やっぱバーンナウトしてみたいと思うのが人の性。しかし、バーンナウトはスタートと同じくマシンに最も負荷のかかる行為なので必要ないのであればしない方がマシンのためでもあります。事実、バーンナウト時の負荷によってスタートする前にトランスミッションを壊してしまうマシンも少なくありません。特に私は仙台まで自走なのでミッション壊れたら家に帰れなくなります。また、バーンナウトを行うプロクラスマシンのタイヤはドラッグスリックですが、ブラケットはスリックタイヤが禁止されているので必然的に普通のラジアルタイヤになり、ラジアルタイヤの場合はバーンナウトでタイヤを暖めてもグリップ力が高まるわけではないそうです。しかもバーンナウト時に空転しやすいようにリアタイヤ周辺に撒かれる水が溝に残っているとかえってグリップしなくなることもあるのです。つまりブラケットにエントリーしているクルマのバーンナウトはほぼ無意味だということになります。

じゃあなぜバーンナウトするかと言えば・・・・・やっぱパフォーマンスでしょ!(笑)
タイムや勝敗も大事だけど、その場と自分のテンションを上げる行為、それがバーンナウト。
タイム自己申告制のハンディキャップレースであれば、一番確実に勝てるのはノーマルのスポルトマチックでしょう。タイムが20秒以上の激遅だったとしても常に一定のタイムで走れるマシンが勝つわけですからね。しかしドライバーの多くはリミットの14秒に近いタイムで走れるようにチャレンジし続けます。あいつより速く走りたい、過去の自分に勝ちたい、ただそれだけのために。そしてバーンナウトもまた然りなのです。

予選で試してみようかなぁ。

4 Comments

  1. 仙台のバーンナウトエリアでのバーンナウトはミッションへの負担は同じ回転で急な坂道上るのと変わらないんじゃないっすか?クラッチはなしてからゆっくり五つ数えればがっちり煙出ます。(悪魔のささやき)ちなみにこれで10秒です。↓
    http://www.youtube.com/watch?v=Jwp7oSiFtvE

  2. ラインロックも取り付られたのですね!
    バーンナウト憧れですね・・・
    やっぱキャルルックはカッコ良くなきゃ~

    次の目標はウイリーですね!

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