ゴキゲ~ン、ゴキゲンワ~ゲン~♪
妙に耳に残るフレーズ。
最近テレビで流れてるので見た方も多いですよね。
新旧VW入り乱れて楽しそうにドライブしてるシーンはほのぼのとして和みます。
思えば、
自動車メーカーのCMは新型車(現行車)のPRなので、基本的に旧型車が登場することはありません(一部、対比で使われることもあるけど)。クールにビジネス目線で見れば、メーカーが売りたいのは現行の新車であって、半世紀以上も前の車種を後生大事に乗ってるオーナーはまったくお金にならないし、VW自体も空冷の部品供給は事実上終了してるし、ディーラーでも空冷の車検やメンテを引き受けてるわけではないので(頼めばやるのかな?)、このCMで「おっ、古いワーゲンのバスいいなぁ」なんて空冷VW専門店に行かれた日にはむしろ逆効果にすらなりかねません。
でも、このCMはVWというブランドに対するイメージをとても良く魅せていますよね。
古いのも新しいのも、VWに乗るとなんだか楽しそう。そんなイメージ。
これは今でも空冷VWのファンが世界中にいるというバックボーンや、Type-1やType-2の特徴的なシルエットがクルマのことをよくわからない人にも認知されているなど、好条件に恵まれている面も大きいんじゃないでしょうか。
日本でコレと同じことができるとしたらMINIくらいしか思いつかないんだけど、普通のMINIやカントリーマン・トラベラーまでは知っててもクラブマンやモークになると認知度がグッと下がるでしょうしねぇ。トヨタがヨタ8や観音クラウン持ち出しても喜ぶのはマニアだけで「ゴキゲントヨタ」とはきっとならないし、日産やホンダでも、メルセデスやBMWでもきっとならない。
去年、富士スピードウェイで開催されたVolkswagen Fest 2014ではStreet VWs FESTがジョイント開催されて、メインはもちろん現行車を中心とした水冷VWなんだけど、そこに空冷VWが混ざることで、これまでどこか微妙に線引きされていた感のあった空冷と水冷の垣根がちょっと融和されたような印象が私にはあって、このCMを見た時には正にVolkswagen Festで感じたあの感覚がフラッシュバックですよ。
古いのも新しいのも、VWに乗るとなんだか楽しそう。
さらに、このCMで「ワーゲン」と呼んでるのも画期的。
私くらいか、もっと上の世代かと思いますが、かつてはVWを「ワーゲン」と呼ぶ方が多く、それはVWというブランドというよりはType-1、いわゆるビートルを指す呼称で、今でも年配の方はType-1を見て「ワーゲン」あるいは「かぶと虫」と呼ぶ方が多いですよね。空冷VWが現役だった頃は販売のメインはもちろんType-1で、Type-2やType-3もあったにも関わらずイメージはVW=Type-1で、すなわちType-1=ワーゲン。Type-2はワーゲンバスと呼ぶ方もいらっしゃいますね。
それくらい日本で浸透していた「ワーゲン」という呼称がいつしかあまり使われないようになりました。VW社では必ず「フォルクスワーゲン」と呼び、「ワーゲン」とは絶対に呼びません。雑誌などの紙媒体でもネットでも必ず「VW」「Volkswagen」「フォルクスワーゲン」のいずれかです。
理由はよくわかりませんけど、ドイツ語でwagenは「車」という意味なので単にワーゲンだけだとちょっと違うんですけど~って感じなのでしょうか。
それが今回のCMでは「ワーゲン」の連呼ですよ。
興味のない人にとってはどうでもいいことでしょうけど(笑)、今までの方針を180度転換するかのような大きな出来事じゃないですか?
新車を売りたいメーカーが古いモデルを登場させ、封印していた呼称を連呼。
そんな、いろんな意味でこのCMは画期的じゃないかなぁと思いました。
そして、
現在、Volkswagen JapanではTwitterでVWの写真を募集中とのことなので、みんなでVWのゴキゲンな写真、VWに乗ってゴキゲンな写真をハッシュタグ「#ゴキゲンワーゲン」を付けてツイートしちゃいましょう。
\写真を大募集/
みなさんの『ゴキゲン♪ワーゲン写真』を大募集!ハッシュタグ「 #ゴキゲンワーゲン 」をつけてツイートしてください! pic.twitter.com/0xpwHOuR1Q— Volkswagen Japan (@VW_JPN) April 24, 2015