新型エスクード

海外では先行して販売が始まっていたビターラが4代目エスクードとして国内投入されました。

まぁ・・・なんと言うか・・・・私的にはちょっと微妙。

先代ではモノコックながらラダーフレームを溶接したボディ構造や副変速機を持つミッションがどんどん軟弱化していくSUVの中ではまだ本格クロカンの誇りをギリギリ残していたところがあって、国内での人気はイマイチながら海外では高い評価を得ていたし、このクラスのSUVならこのポイントこそがエスクードを選択させるだけの十分な理由にもなっていたのに、新型は普通のモノコックボディにFFベースの4WD、他メーカーの軟弱SUVと同列に成り下がってしまいました。

元々初代がアーバン4WDとして売り出していたことを考えれば成り下がったのではなく原点回帰とも言えなくはないんだけど、軽自動車以外でブランド力があるわけでもないスズキが他と似たようなSUVを出してもエスクードを選ぶだけの魅力には乏しいのではないかと思います。エクステリアも特段にカッコいいわけではないしねぇ。

昨年、トヨタが70ランクルを限定販売した時にはトヨタもビックリなくらいにオーダーが入ったことを考えると、ジムニーと現行ランクルの間を埋める本格クロカン車のニーズは少なからずあるはずで、だったらジムニーでは制約のあるボディサイズや排気量を解放した中間クラスのクロカン、いわばビッグジムニーとも呼べるモデルを開発してもいいんじゃないかと思うし、それでこそ数ある中から選ぶモデルではなくオンリーワンの選択をしてもらえるスズキになれるんじゃないかと思うのですよ。

三菱パジェロミニ、ホンダZなど、ジムニーのライバルとされたモデルが生産中止になっていく中、ジムニーが今でも多くの支持を得ているってのはそういうことで、それはスズキ自身も十分承知してるハズでは?

まぁ、残念ながら新型エスクードは国内ではあんまり売れないと思います。

それより心配なのはこの軟弱化の流れがジムニーにまで及ばないかということ。

JA型からJB型にモデルチェンジした時も既存のジムニーフリークには軟弱と言われてたもんですが、それでも本格クロカンとしてのDNAはちゃんと引き継いでいるし、今ではJBも認知されています。

そんなJB型ジムニーもモデルチェンジから早17年。数年前から「そろそろモデルチェンジ?」と度々噂されているし、個人的にはライバル不在のジムニーにモデルチェンジの必要性は感じてないけれど、メーカーだってそろそろって考えがないわけじゃないだろうし、環境問題とか衝突安全性とかいろいろ対応していかなきゃいけない課題もあるだろうし、次期ジムニーが登場するのもあと数年の間ではないかと。

で、今回の新型エスクードのようにラダーフレームを捨てたモノコックボディにでもなっちゃった日にはジムニーフリークからは総スカン食らうことでしょう。

さすがにスズキもそこまでアホじゃないとは思いますけどね・・・・・。

最近迷走ばかりしてるスズキだけにちょっと心配です。