ランボルギーニが新型カウンタックを出すと聞いて、すごーくイヤな予感がしました。
これまでにも数々の名車が現代版としてリメイクされたケースは多々あり、好意的に受け入れられた成功例もないわけじゃないですけど、オリジナルのファンから拒否反応食らう失敗例の方が多いような気がして、ランボルギーニにとって最大のレガシーであろうカウンタックでそれをやるのは失敗の可能性が高いんじゃないかな~と。
オリジナルのカウンタックといえば私らスーパーカー世代にとって憧れのクルマ。キング・オブ・スーパーカーです。フェラーリ512BBとどっちが速いかって免許も持ってない小学生が言い争いをしていたのが懐かしいですけど、絶対的な性能ウンヌンよりもリトラクタブルヘッドライトとガルウィングドアを持つあのスタイルだけでカウンタックはやはりキングだったのです。そんなカウンタックは当時の思い出のまま伝説でいてほしい、そう思う方は少なくないんじゃないでしょうか。
そして発表された新型カウンタックLPI 800-4。「LPI」というのは、Longitudinale(縦置き)・Posteriore(リアミッドシップ)・Ibrido(ハイブリッド)を表し、「800-4」はV12エンジンと48Vモーターの合計パワーが800馬力で4輪駆動を表しているそうです・・・・が、そんなスペックはどうでもいいのかもしれません。新型カウンタックがカウンタックを名乗るのに相応しいかどうかの方が大きな問題。
直線貴重のエッジが効いた低いプロポーションはカウンタックらしいと言えばらしいけど、最近のランボルギーニは他のモデルでもこうですからカウンタックONLYの意匠とは言えないかも。それでも全体のシルエットはオリジナルを強く意識してるのは明白で、ドアのダクトはややオーバーかなと思いつつも、サイドウィンドゥから繋がるエアインテークの流れやルーフからリアエンドに続く一段下がったラインなんかは見比べると違うんだけど思いのほかオリジナルのイメージを取り入れてるなという印象。あの頃のスーパーカーの代名詞であるリトラクタブルヘッドライトが採用できないのは時代として仕方ないのでしょうけど、ここはカウンタックの大きなアイデンティティでもあるのでもう少し何らかの形で再現できなかったかな~と個人的には惜しいと感じるところ。
で・・・・どうですか?
リメイクとしてのデキは悪くないとは思いますが、カウンタックはオリジナルのインパクトが強烈すぎるので、どんなに上手に料理してもオリジナルには敵わない、それを再認識させられたような気がして、新型は失敗とは思わないにしても、カウンタックはやはり伝説のままの方が良かったんじゃないかな~って思います。
ま、どうせ自分が買えるクルマじゃないので貧乏人はもう黙るとして、お金持ちの方はぜひオリジナルと2台並べてガレージに納めていただきたいですね。