ネジの話

Cruisin’ Vol.53のfrom Editorでネジについて触れていましたが、私、非常に共感してしまいました。

我々の身の周りにあるほとんどの工業製品には必ずネジが使われていると言っても過言ではなく、クルマ・バイクはもちろん、パソコンだって冷蔵庫だって携帯電話だってNINTENDO DSだってみんなネジが使われていますが、普通に生きていればネジの存在を意識することはあんまり無いですし、意識する必要もありません。

でも、そこをこだわることでクルマやバイクのクオリティには差が出るものですよね。
(隣の「ART OF WORK」の広告を見れば・・・・・ね?)

例えば空冷VWではマイナス頭のネジが多く使われています。
エンジンルームのチンやハウジングを留めるネジ、ヘッドライトの光軸調整ネジ、ルームミラーを留めているネジなど・・・・。

今やマイナスネジは過去の遺物となりつつあり、一般にホームセンターなどで販売されているネジの中にマイナス頭のものは皆無状態。ドライバーも昔はプラスとマイナスがセットであったのが、今ではマイナスドライバーは小さなバールや鏨(タガネ)みたいな扱いで、その本来の役割として使われることは少なくなりました。

マイナスネジが気軽に買えないということは、元々マイナス頭だったのがプラス頭に変えられるケースが増えるということ。
気にならない人はまったく気にならないんでしょうが、常に視界に入るルームミラーの留めネジがプラス頭だったりするとそれだけで興醒めだったりするので、私はヴィンテージマニアでもオリジナル至上主義でもないですけど、こういう押さえなきゃいけないポイントってのはやっぱり気になるものです。

たかが、プラスとマイナスの違い。
でもその「たかが」でイメージは大きく変わります。

更にカスタマイズの場合は頭の形状の他に材質・仕上げ・色などでも幅があるし、ミリ規格のドイツ車にインチ規格のアメリカ製パーツを付けたりもするのでその規格の違いも考えなければいけないし、ドレスアップとして「魅せる」のと同時にいかに目立たないように「隠す」かという場合もあるし、ネジ1本だけでもそんなに安易なものではありません。

でも、そこまで気を配って作られたクルマはヴィンテージでもキャルルックでもやっぱりクオリティ高いですよね。

これから全国で多くのイベントが行われます。
ボディカスタムやピカピカのホイールばかりではなく、どんなネジを使っているのか、どうやってネジを隠しているのか、などにも注目してみると意外な発見があるかもしれませんよ。